キャラメル箱の庭

古を浴びて呼吸する

格別な月光浴

水晶に封じ込める夜

雲も大気も永遠への結晶であの懐かしい瞳の奥を見つめる

今日のうちに恋の歌

明日はわからないでも今日という日を全力で

雲を分けた向こうに

何を求めて目を凝らしてしまうのだろう

短い夏だったけれど

その色は深く深く

かけがえのない一粒

雨や涙は時として

見晴らしのよい夜を

どこまで歩いて辿り着くのだろう

譲り合うような黄昏

静かで遠い雲季節さえも彼方へ

それは夏の色秋の色

咲き続ける色

明かりは朝へ連なり

陽もまた昇るはず

街角は郷愁の波止場

もう船出の風向き

日を重ねたらきっと

今からでも冬が来る前に花を

昼間はまだ夏の光景

思い残さず見つめたい

天の襞が時間を刻み

いつの間にかあっという間に暮れゆく

残照が深く沈むまで

光と雲を味わうように

雨上がりに夜の森へ

全ての樹がざわめいているから

何が移り変わるのか

その境界にはっきり気付いていても

晩夏は紅色とともに

夏も昼も名残惜しく

ひんやり南国の憩い

最高の夏だと振り返るために

葉の季節に花揺らぐ

いつから待っていてくれたのだろう

同じ時間同じ場所で

一緒に見上げなくてもこうして伝えられる

それでも雲に届いた

夢を目指した君を誇れ

光は消えず流されず

何故輝き続けることができるの

妖の夜に引き込まれ

踊れないまま魔法が解けるまで踊れ

人が住み暮らすなら

方舟のようにあらゆる生命を連れて

風のそよぐ夕暮れに

同じように手を振ってさよならを何度も

まだ深い八月の最中

秋を想ってもいいだろうか

どうか永遠の眠りへ

いつかはあなたが語らなくてもいい日が来るから

心の故郷のための祭

家を持たない者帰れない者たちにも

冥界の夜、月は彩雲

みんなどこから帰ってくるのだろう