キャラメル箱の庭
たった一人でいいいつまでもいられるなら
十二月でも消えないしかし永遠ではない
原始的な感情は重いのか軽いのか
こんなに華やかな秋を常盤木の森は忘れない
辿り着けたら天と海と地から光が祝福するだろう
まるで遠くまで奥行きがあるように
すべては芽吹かないけれど投げ出さない
今にも振り向きそうなこんな夜さえ地球から荒廃を隠して
悲しすぎる過去のためではなくこうして今を守っているから
この瞬間何が生まれたのだろう
幕が開けたのだと気づいた
誰だって天界を飛べる
時が止まった場所が目に見えず流れだす
心に描いた夢を信じるなら今この秋
いつの夕景を思い出していた?
どの夏も強く鮮烈な花火
夏色はもっと深くなる
そして君を待ってた
あの約束を忘れかけた時にだけ
戻れないから進むのではなく戻れないと決まったわけでもない
今じゃないのにもう見つからないのに突然焦燥感に駆られる
大輪の紅い笑顔もう少しここにいよう
こちらの美しい世界よりも?
現実なのに幻想の風景
芽、蕾、種卵そして繭それが永遠
そこに居ながら絵画としか思えなくて
差し出すこともできない手は鼓動を抑えながら可能な限りこの情景を胸に
心に持ち帰った花束は私だけの秘密の光景
道のはずれはあってもはずれの道なんてない
この先何度も輝きと生命に浸れる