キャラメル箱の庭
希望が高鳴り鼓動が煌めく
新鮮に感じるのは生きて変化している証拠
熾はいつまで南の樹の裡に燃える
今更だとしても思い出の奥底を探せば
昔の夏の音がずっと支えてくれているのに
一瞬の黄昏のためだけに高く低く染め分けて
私が終わらせたことでも誰かにとってはこれからの夢
とてもそうは思えないけれど
何も告げはしないのに教えてくれると信じて
君に恥じない姿で迎えることができるのか
こうして寄り添わせて欲しい
身を捩る思いで見いだした真の実り
決められないからただ見つめるんだ
きっとそれは上昇を目指して
炭酸のように弾け色とりどりで甘い
誰の顔が浮かぶわけでもなく自分は介在しなくて構わない
目を閉じた明るさで天にも昇る居心地の丘
思い出す若夏の年頃
共に還り甦る誓い
尾を引く火球半獣の女戦士の横顔
あの頃と同じ月に違った表情を与え
微睡みより長く冬眠よりも儚く
まだ見ぬ色と見果てぬ夢が
人の介在がなければこの世界は生まれない
どんなに追いかけてもいつも風のあとの幻影
刹那にも永遠にも畏れを抱きながら
輝いてもいないのに留めておきたくなる
空と同じ透過度の揺らぐ心の表面に
出会いと別れ起こったことと始まらなかったこと明日の天気も分からない季節
眩しすぎて見上げられなくても