永遠のなかの庭園

しばらく過去で暖を取りましょう

星がくれた名前 9

 

星にまつわる珍しい語句を紹介しています。
こちらの本から抜粋しましたが、説明文を自分の言葉で少し短くしているので、気に入った単語があったら命名する前に原典をご確認下さいね。

星の文化史事典

星の文化史事典

 

 

ヤカナ [南米] リャマのことで、天の川の中にある暗黒星雲の呼び名。夜中にこのリャマの星座が消えるのは地上に水を飲みに来ているからで、それにより洪水を防いでいるという。

ヤシュ [中米] マヤの太陽年の十番目の月を表す。世界の四隅を司るチャック神とその四種の化身に奉納される。

ヤシュキン [中米] マヤの太陽年の七番目の月を表す。守護神は太陽。

ユグドラシル [北欧] 北欧神話で世界を支えている巨大なトネリコの木。空虚な割れ目から生え、地表を突き抜け宇宙へ伸びている。葉は雲で、実は星だという。

ユトゥユトゥ [南米] インカ人が天の川の中の暗黒星雲に付けた名前の一つで、シギダチョウのこと。

ラートリー [インド] リグ・ヴェーダの夜の女神で暁の女神ウシャスの姉妹。眼が星とされる。

ライダムルルム・クム [北米] 創造神ウォノミが最初に作った人間が、ククスという男性とライダムルルム・クム(明けの明星の女)。

リース・ドーン [ウェールズ] カシオペヤ座。ドーンとはイギリスのケルト人の母神ダヌーのウェールズでの呼び名で、リース・ドーンは「女神ドーンの王宮」の意。

リシケーシュ [インド] ガンジス河畔の地名。「聖者の髪の毛」の意。天の川が地上に落下したとき、シヴァ神が髪の毛で受け止めた伝説から。

ルーグの鎖 [ケルト] アイルランドケルト人は銀河をこう呼んだ。

ルクアヤクの足跡 [北米] トリンギット族は、英雄ルクアヤクが天を横切って旅行したときに天の川ができたとして、天の川をルクアヤクの足跡という。

ルプウムペ [アイヌ] シリウスのこと。アイヌ語で「つららの雫」の意。

レイリ [アルメニア] アルメニアの民話。レイリとメジヌンという恋人たちがいたが、二人は生きているうちに結婚できなかったので、哀れに思った神が北の空の星と南の空の星に変えた。昇天祭の夜、この二星が寄り添うのを見られるとどんな願いも叶うという。*1

レーヴァティー [インド] インドの黄道星座である二十七宿の一つ。うお座周辺の三十二星を指す。小舟の形。中国の二十八宿では奎宿に対応。聖者の息子がレーヴァティー星の日に生まれたが邪悪な性格だった。ガールギヤ仙がレーヴァティーの日に生まれたせいだと言ったので、聖者はレーヴァティー星を星座から蹴り落とした。落ちたところが湖になり、そこから美しい娘が生まれたので聖者は育てて王の妻とした。「ブリハット・サンヒター」の星宿占いによると、幸福、勇敢、清浄。

レチクル座 [ヨーロッパ] ラカイユが18世紀に新設。望遠鏡のファインダーについている十字線のこと。

レネシクル [アイヌ] オリオン座の三つ星のこと。アイヌ語で「三人のカムイ」の意。七人の怠け者の娘を追う三人の真面目な男は、世の手本となるよう星にされたという。

レラチヤロ [アイヌ] からす座四星のこと。アイヌ語で「風の吹き出し口」。春から夏にかけて東南から吹く季節風がレラチヤロから噴き出すとされた。

ローカパーラ [インド] ヒンドゥー神話の、世界を支える象たち。

ローヒニー [インド] インドの黄道星座である二十七宿の一つ。ヒアデスを指し距星はアルデバラン。車の形。中国の二十八宿では畢宿に対応。「ブリハット・サンヒター」の星宿占いによると、誠実、口がうまい、美貌。

禄存星(ろくぞんしょう) [日本] 北斗七星の柄の先から五番目の星。寅年、戌年生まれの人の星。

ルーシ [ロシア] ロシアの元の名。*2

 

~あとがき~

星を意識して、「九曜」の9編でまとめられて良かったです。←こじつけ

ググりながら作成していたので、かなり多数の名前がゲーム等で使用されている事に気付きました。私はしりとり以外のゲームが苦手であまりやらないのですが、ゲームって教養がつくんですね。
リストのお陰かGoogle検索でブログに来て下さる方もいらっしゃるようで、お好きなキャラクターの意外な設定が書けていればいいなと思います。


この本を読んで、神話や民話って面白いなあ、世界とか、人の発想は案外狭いのかなあ、と感じました。
長編にお付き合いいただき、ありがとうございました!

星のように長命な犬が、行く手を照らしてくれますように!

 

*1:検索によるとレイリは教師の娘の名、メジヌンは本名ではなく「愛に狂った者」の意だそうです。

*2:星には直接関係ないですが知らなかったので。