永遠のなかの庭園

フィルム一眼、ガラケー、タブレット、コンデジ、スマホ画像。

キャラメル箱の庭

秋は決して白くもなく

それなのに探してしまう

いつの間にか過ぎ去る

それぞれの季節にはっきりと別れを告げたことはない

風任せ日和の休憩時間

どこでだって癒し癒される

激しい熱気と太陽の下

喜び以外何も持たず

夢見ることができずに

走り方さえ忘れて見上げた空

どれもすべて氷の黄昏

どの色も忘れない

地球が回っているから

あらゆるものが動き続ける

葉の帳を潜って行こう

通り抜けることが可能ならその向こうは不思議の国

何もかもが夏に染まり

熱気の波に引きずられ走馬灯のように点滅する

向こう側へ行けるはず

やっと見つけた扉と、その限られた時間

雨さえもここで足踏み

季節さえ未来を目指してはいない

そうやって進んでゆく

あの日々に似た瞬間が来るまで

もうすぐ花開く仲間と

一人の夏じゃなくてきっと良かった

緑の世界はずっと深く

隙間なく伸びた植物がもっと遠くへ秘密を押しやる

自由な虚空に広大な絵

絵画も気象も薄膜上の脆い偶然か必然

夏の頂点はきっと近く

少しも翳らず一点の衰えもないその奇跡を見上げられたら

その彼方を聖域と呼ぶ

いつも眠りの迷路から持ち帰る光景

置き去りにした誰かの

白昼夢を超えた現実

雨上がりばかり過ごし

どうしてだろう夏の焦燥と熱風さえ知りすぎた過去の香

誰もが飛べる日は来る

不可能を嘆くよりぶつからない航路を探して

若木の街はいつか森に

きっと見届けることはないなのに記憶のように確かな

夏の国を信じていた頃

夏を迎えに行けない今年は王国へ還れないかも知れない

いつかまた逢えるなら

見せかけの穏やかさに安住した振りをして

刻まれた想いがあって

聴こえるはずだと立ち止まったのだけれど

次の晴れ間に歩きたい

重なってゆく点描の狭間を

振り向かないのが季節

留まらないのが色彩

寄り添える贅沢な午後

今世界を取り戻しかけている

そのまま霧雨を浴びて

最も潤った季節のなかで

金属の木を吹き鳴らせ

暁は銅の響きに目覚め

魔性の月が昇る頃には

良い方へ変わっていますように